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コラム

出生前検査NIPT開始にあたり② 〜超音波検査の重要性に関して〜

出生前検査NIPT開始にあたり② 
〜超音波検査の重要性に関して〜

今回は、NIPTなどの出生前検査の際に、どうして超音波検査をおすすめさせていただいているか、のお話をさせていただきます。
なぜ超音波検査が大切なのか、出生前検査だけで十分ではないかと疑問に思われる方も多いと思います。
また、当院がご用意している初期精密超音波と簡易スクリーニング超音波の違いに関してもお話したいと思います。

どうして超音波検査が必要なのか

NIPTをはじめとする出生前検査では、先天性疾患のうち約20%を占める染色体疾患(その中で約70%を占める13,18,21トリソミー)に関する評価が可能です。しかし、胎児の構造異常に関しては、出生前検査のみですべてを知ることはできません。

例えば、代表的な胎児の構造異常である先天性心疾患(生まれつきの心臓の奇形)のうち13,18,21トリソミーのような染色体異常が関わるのは、全体の9〜18%程度とされています(過去の文献より)。つまり、出生前検査だけでは、すべての先天性心疾患が分かるとは言えません。

逆に、例えば21トリソミーに関しては、全体の約50%程度で先天性心疾患を伴うとされています。つまり、21トリソミーと診断された場合でも、心疾患を伴うかどうかは分からないということです。胎児の他の臓器や器官の構造異常に関しても、同じことが言えます。

なぜ精密超音波が大切か

  • 胎児の構造的な異常のうち、約15〜30%は染色体の異常が関係しています。
  • ・ 逆に言えば、約70〜80%は染色体検査だけでは分からない可能性があります。

つまり、

 出生前検査が陰性でも、赤ちゃんの形態異常がないとはいえない
 出生前検査が陽性でも、起こり得る赤ちゃんの形態異常がすべて起こるわけではない

ということです。

そのため、染色体異常がある場合もない場合も、個々の赤ちゃんをしっかりとみることがとても大切になります。
ですから、米国の産婦人科学会も、妊娠期間中にスクリーニング超音波を受けることを推奨しています。

もちろん、週数ごとに赤ちゃんは発達していくので、時期によって見えるものは変わります。
初期にしか見えないところ、中期・後期になって見えてくるところ、様々あります。赤ちゃんはすべての臓器がまだ小さいので、微細な変化など、何もかもすべてが分かるわけではありませんが、多くのことが分かることは間違いありません。

初期精密超音波と簡易スクリーニング超音波の違い

さて、当院はNIPTと同時にお受けいただける超音波検査は2種類ございます。この2つの違いに関しても悩まれることと思います。

とても簡潔に言うと、

  • 『初期精密超音波』 = チェックできる項目はできるかぎり多く見てほしい
  • 『簡易スクリーニング超音波』 = 検査前に最低限のことはチェックしておきたい

という違いです。どちらも、お腹からの超音波検査になります。
具体的な項目は、News(新着情報)や以下リンクからご確認ください。

NIPTは血液検査ですので、検査当日は内容に関するご説明後、追加検査のご希望がある方のみに超音波検査を行い、その後採血を行います。

NIPTを受けていただく際に超音波検査をお受けいただければ、万が一赤ちゃんの心拍が確認できない、無頭蓋症などの大きな異常があった、というような場合、NIPTを行うことが適切かどうかお話することができます。こういった、必要最低限のことを事前チェックしておくことができるのが簡易スクリーニング超音波です。
一方、初期精密超音波は、赤ちゃんの頭部や心臓などの臓器、血管、背骨など、複数の項目を観察してまいります。染色体疾患の有無に関わらず発生しうる赤ちゃんの構造異常をひとつひとつ丁寧に評価いたします。
当院では、英国FMFの公式認定を受けた副院長・高橋雅也がしっかりと拝見してまいります。
 
NIPTに関する詳しい内容は、こちらのNIPT(新型出生前検査)のホームページをご覧ください。

最後に

このように、NIPTと超音波検査は全く異なる角度からの検査になります。
NIPTで染色体の評価をし、精密超音波で赤ちゃんの体の状態をしっかりチェックすることで、より安心できる妊娠管理が可能になります。

少しでも安心してご妊娠期間をお過ごしいただけるよう、いつでも寄り添える存在でいたいと思っております。
スタッフ一同、皆様にお会いできる日を心よりお待ちしております。

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