10/1(水)よりNIPT(新型出生前検査)を開始いたしました
日本医学会より、2025年10月からNIPTの連携施設(認証医療機関)として正式に認定されました。
日本産科婦人科遺伝診療学会認定医、産婦人科専門医・指導医、周産期専門医の副院長・高橋雅也が担当し、カウンセリングから検査結果の説明まで当院で責任をもって行います。
出生前検査を考える時に感じる疑問やご不安な気持ちに寄り添い、産科の専門医が丁寧にサポートをさせて頂きます。他院で妊婦健診を受けている方でも、安心して当院で検査をお受けいただけます。よろしければ、ぜひ当院へご相談ください。
NIPT Menu
- NIPT認定について
- 当院のNIPTの特徴
- NIPT(新型出生前検査)とは
- 認証施設におけるNIPTの対象疾患
- 認証施設のNIPTでわからないこと
- 対象となる方
- 当院でNIPTを受けられる週数について
- 検査から結果までの流れ
- 検査費用
- NIPTの結果について
- NIPTの検査精度について
NIPT認定について
NIPT(新型出生前検査:母体の血液を用いた出生前遺伝学的検査)
NIPT(新型出生前検査)は、これまで大学病院などの限られた認定施設でしか実施することができませんでしたが、日本医学会の出生前検査認証制度等運営委員会にNIPTの連携施設(認証医療機関)として正式に認定され、2025年10月1日より当院でもNIPTを実施できるようになりました。
自由が丘ミュゼルレディースクリニックのNIPTの特徴
受けてくださる妊婦さん・ご家族に安心していただけるように
- 日本医学会認定 NIPT認証施設
- 東京都指定の地域周産期母子医療センターである順天堂大学が基幹施設
- 悩みや不安に寄り添う丁寧な遺伝カウンセリング
- 日本医学会認証 NIPT検査分析機関
- ご希望の方に、初期精密超音波や検査前簡易スクリーニング超音波が可能
- 日本産科婦人科遺伝診療学会認定医、産婦人科専門医・指導医、周産期専門医を持つ副院長のもと検査を実施
- 他院で妊婦健診中や里帰り分娩の方も検査可能
1. 日本医学会が認定するNIPT認証医療機関のため安心
 当院は、日本医学会の「出生前検査認証制度等運営委員会」により、NIPTの連携施設(認証医療機関)として正式に認定を受けています。
当院は、日本医学会の「出生前検査認証制度等運営委員会」により、NIPTの連携施設(認証医療機関)として正式に認定を受けています。
認証を受けるためには産婦人科医や周産期専門医が遺伝知識に関してしっかりと学び、試験に合格し与えられる認定医及び専門医を有する施設という厳しい基準を満たす必要があり、その資格を持たない医師が日本医学会非認可の検査分析会社で検査を行う非認証施設とは大きく異なります。
非認証施設の中には、安価・手軽さを全面に出し、説明や相談(遺伝カウンセリング)が行われないまま血液検査を行い、「結果用紙のみ渡される」、メールやLINEで検査報告をし、結果の詳細な説明がないケースも多いようです。
 出生前検査は、ご家族や赤ちゃん自身にとって、とても大切な検査です。当院では、副院長の高橋雅也(日本産科婦人科遺伝診療学会認定医/産婦人科専門医・指導医/周産期専門医)が、カウンセリングから検査結果のご説明まで一貫して担当いたします。
出生前検査は、ご家族や赤ちゃん自身にとって、とても大切な検査です。当院では、副院長の高橋雅也(日本産科婦人科遺伝診療学会認定医/産婦人科専門医・指導医/周産期専門医)が、カウンセリングから検査結果のご説明まで一貫して担当いたします。
出生前検査についての疑問や不安に丁寧に寄り添い、安心して検査を受けていただけるようサポートいたします。
↓運営委員会のHPはこちら
2.東京都指定の地域周産期母子医療センターである順天堂大学が基幹施設
 当院は、東京都指定の地域周産期母子医療センターである順天堂大学医学部附属順天堂医院を基幹施設とし、連携しながら検査を行っています。
当院は、東京都指定の地域周産期母子医療センターである順天堂大学医学部附属順天堂医院を基幹施設とし、連携しながら検査を行っています。
私達の母校である順天堂大学は、合併症妊娠や緊急事態にも対応できる高度な医療体制を整えており、最先端の胎児診断を提供する日本で有数の産科・小児科・小児外科を有しております。認証施設となるためには、基幹施設と密な連携が取れることが必要要件とされており、だからこそ安心して検査をお受けいただけます。非認証施設では、多くの病院と提携していると書きながら、実際には連携は取れておらず紹介状を書かれただけで、受診時につらい思いをなさった患者様のお話を幾度も伺い心を痛めております。
当院のように、検査から結果説明、必要な場合の精密検査や診療まで一貫した体制でご案内できるのは、認証施設ならではの安心できる特徴です。
3. 悩みや不安に寄り添う丁寧なご説明とご相談(遺伝カウンセリング)
 NIPTでは、検査前の十分な説明とご相談(遺伝カウンセリング)がとても大切です。
NIPTでは、検査前の十分な説明とご相談(遺伝カウンセリング)がとても大切です。
当院では、NIPTを受ける意味合いや、検査でわかること・わからないこと、結果が陽性または陰性だった場合の対応や気持ちの変化について、これまでの豊富な出生前検査の経験をもとに丁寧にご説明いたします。結果が出てから初めて検査に向き合うのではなく、検査についてご夫婦でよく理解し、ご納得いただいたうえで検査を受けていただくことが何より大切だと考えています。そのため、パートナーの方の同席は大歓迎です。
また、当院はNIPT認証医療機関として、医学的根拠に基づいた正しい方法で検査を行っております。検査対象は、現在まで臨床研究を重ねて得られた結果より、検査の精度や信頼性が確認され認可されている3つの染色体疾患(21・18・13トリソミー)に限定しています。ここで、「なぜ3疾患に限定しているのか?」という疑問を持たれる方も多いため、以下に詳しくご説明します。
NIPTで調べる染色体疾患を限定しているのはなぜですか?
NIPTで精度が十分に検証されているのは、以下の3つの染色体疾患です。
- 21トリソミー(ダウン症候群)
- 18トリソミー(エドワーズ症候群)
- 13トリソミー(パトウ症候群)
この3疾患以外(他のトリソミー、性染色体の異常、微小な染色体変化など)について「調べられます」と案内している非認証施設もあります。
上記3疾患に関しては、すでに日本でも臨床研究が行われ、これまでに多くのデータが蓄積されており、知見が得られているため、精度や信頼性が高いと言えます。しかし、それ以外の疾患に関しては、検査精度や結果が十分に検証されていません。微小な染色体変化による染色体疾患は、検出しうる疾患が多様で、表現型の推定が困難なことが多いとされています(※)。これはつまり、「実際に産まれた赤ちゃんがどのような症状が出るか(表現型)に関してまだわからないことが多く、症状に個人差が大きいため、その子がどのような個性を持つかの予測が難しい」ということです。
また、NIPTは母体血からの検査という特性上、性染色体関連疾患に関しては、母体由来のX染色体の影響で陽性的中率(陽性と出たら本当に疾患がある可能性が高いかどうか)が低くなることや、誤検出につながる可能性が指摘されています。赤ちゃんや赤ちゃんのご家族の人生にとって非常に重要で大きな意味を持つ検査ですから、21・18・13トリソミーのように、日本国内における臨床研究を重ね、日本における検査精度をしっかり確認したうえで行われるべきだと私達は考えています
※NIPT の臨床研究における課題と対応(見解)(2024年3月) https://www.jspnm.jp/uploads/files/memberinfo/NIPT320240522.pdf
※出生前検査認証制度等運営委員会「認証施設がNIPTで調べる病気を限定している理由」
https://jams-prenatal.jp/testing/nipt/limitation/
4. 日本医学会が認定する認証NIPT検査分析機関で解析
当院では、NIPTを含む出生前検査を、日本医学会から認証を受け、豊富な実績と経験を持つ認証検査分析機関で解析していただきます。
認証NIPT検査分析機関は、日本医学会が設置した「出生前検査認証制度等運営委員会」によって、検査の質や提供体制などの基準を満たしていると認定された機関です。検査の質や精度が何より大切なNIPTだからこそ、認証検査分析機関の中から、私達が直接お話しし、信頼できる機関を選定しております。そのため、安心してNIPTを受けていただけます。
5. ご希望の方に、初期精密超音波や検査前簡易スクリーニング超音波が可能
NIPTは母体採血のみの検査のため、それだけでは形態的疾患を確認することはできません。
また、染色体疾患があった場合でも、実際の症状に関しては個人差が大きいため、その赤ちゃん自身を確認する超音波検査が欠かせません。
当院では、どちらか一つをお選び頂き、オプションで追加することができます。
どうして超音波検査が必要なのか
NIPTをはじめとする出生前検査では、先天性疾患のうち約20%を占める染色体疾患(その中で約70%を占める13,18,21トリソミー)に関する評価が可能です。しかし、胎児の構造異常に関しては、出生前検査のみですべてを知ることはできません。
例えば、代表的な胎児の構造異常である先天性心疾患(生まれつきの心臓の奇形)のうち13,18,21トリソミーのような染色体異常が関わるのは、全体の9〜18%程度とされています(過去の文献より)。
つまり、出生前検査だけでは、すべての先天性心疾患が分かるとは言えません。
逆に、例えば21トリソミーに関しては、全体の約50%程度で先天性心疾患を伴うとされています。つまり、21トリソミーと診断された場合でも、心疾患を伴うかどうかは分からないということです。胎児の他の臓器や器官の構造異常に関しても、同じことが言えます。
なぜ精密超音波が大切か
- ・ 胎児の構造的な異常のうち、約15〜30%は染色体の異常が関係しています。
- ・ 逆に言えば、約70〜80%は染色体検査だけでは分からない可能性があります。
つまり、
 NIPTが陰性でも、赤ちゃんの形態異常がないとはいえない
 NIPTが陽性でも、起こり得る赤ちゃんの形態異常がすべて起こるわけではない
ということです。
そのため、染色体異常がある場合もない場合も、個々の赤ちゃんをしっかりとみることがとても大切になります。
ですから、米国の産婦人科学会も、妊娠期間中にスクリーニング超音波を受けることを推奨しています。
もちろん、週数ごとに赤ちゃんは発達していくので、時期によって見えるものは変わります。
初期にしか見えないところ、中期・後期になって見えてくるところ、様々あります。赤ちゃんはすべての臓器がまだ小さいので、微細な変化など、何もかもすべてが分かるわけではありませんが、多くのことが分かることは間違いありません。
初期精密超音波と簡易スクリーニング超音波の違い
さて、当院はNIPTと同時にお受けいただける超音波検査は2種類ございます。この2つの違いに関しても悩まれることと思います。
とても簡潔に言うと、
- ・ 『初期精密超音波』 = チェックできる項目はできるかぎり多く見てほしい
- ・ 『簡易スクリーニング超音波』 = 検査前に最低限のことはチェックしておきたい
という違いです。どちらも、お腹からの超音波検査になります。
以下にそれぞれの詳細について記載させて頂きます。
初期精密超音波
NIPTは、染色体疾患の検査であり、赤ちゃんが元気にしているか、や大きな形態異常がないかを確認することはできません。日本より一般的にNIPTが行われている米国でも、アメリカ産婦人科学会の推奨に基づき、NIPTの有無にかかわらず全妊婦に詳細な超音波検査をすべての妊婦が受けることを標準としています。
https://www.acog.org/advocacy/policy-priorities/non-invasive-prenatal-testing/current-acog-guidance?utm_source=chatgpt.com
NIPTをはじめとする染色体疾患の検査に関しては、それのみで検査対象以外の形態的疾患を確認することはできません。また、染色体疾患があった場合でも、実際の症状に関しては個人差が大きいため、その赤ちゃん自身を確認する超音波検査が欠かせません。
超音波検査に関しては、なぜ何回も精密(スクリーニング)検査を行うかというと、週数によって観察可能な内容が異なってくるからです。当院では、妊娠初期にしか確認が難しい項目を含む詳細な超音波検査(初期精密超音波)を行っています。首のむくみ(NT)、鼻骨、静脈管逆流、三尖弁逆流の有無など、複数の評価項目について、英国FMF認定のエコーライセンスを持つ副院長・高橋雅也医師が担当します。
当院では、ご希望に応じてNIPTと初期精密超音波を同日に実施することが可能です。妊娠週数に応じて確認できる項目は異なりますが、初期精密超音波検査では主に以下のような所見の確認が可能です。
(確認をおこなう項目の一部のみをお示しいたします)
- 赤ちゃんの首のむくみ(NT)
- 鼻骨、静脈管逆流、三尖弁逆流の有無
- 無頭蓋症
- 重度の心奇形
- 大きな髄膜瘤
- 腹壁破裂 などを含む複数の項目
<費用について>
ご希望の方ができる限りNIPTと初期精密超音波の両方の検査をお受け頂けるよう、同日にNIPTをお受け頂く場合は、
ご費用のうち13,200円を当院がサポートさせて頂きます。
【NIPT】 132,000円(税込) ※税抜 120,000円 
【初期精密超音波】 46,200円(税込) ※通常費用
【NIPT+初期精密超音波】 178,200円(税込) ※13,200円サポートさせて頂き ➡ 165,000円(税込) 
※双胎妊娠(双子)の場合は2人分の超音波検査を行うため、198,000円(税込)となります。
検査前簡易スクリーニング超音波(NIPTとの組み合わせのみ可能です)
初期精密超音波をご希望されない場合でも、当院では、「検査前簡易スクリーニング超音波」が可能です。妊娠初期の段階で以下の項目を丁寧に確認させて頂き、安心してNIPTを受けていただけるようサポートしています。
この検査により、NIPTを行う前に赤ちゃんの状態を確認し、NIPTを行うことが適切かどうかを判断できます。高額な検査を受ける前に不安を減らし、安心して検査を受けていただくことが可能です。
(以下の項目は初期精密超音波でも確認を行います)
- 赤ちゃんの心拍が確認できるか(子宮内胎児死亡がないか)
- 頭の骨が形成されず脳が正常に発達しない無頭蓋症がないか
<費用について>
【NIPT】 132,000円(税込) ※税抜 120,000円
【検査前簡易スクリーニング超音波】 5,500円(税込)
【NIPT+検査前簡易スクリーニング超音波】 137,500円(税込)
※双胎妊娠(双子)の場合は2人分の超音波検査を行うため、143,000円(税込)となります。
6.
日本産科婦人科遺伝診療学会認定医、
産婦人科専門医・指導医、周産期専門医を持つ副院長のもと検査を実施
 出生前検査を行う上で大切なのは、多くの角度から産科診療を行えることだと思っております。NIPT認証施設には、日本産科婦人科遺伝診療学会認定医などの要件を満たす必要があります。それに加え、副院長・高橋雅也医師は産婦人科診療に関して全般的な知識を得て試験を合格して認定される産婦人科専門医はもちろん、産科の専門性の高い知識や胎児・新生児に関する知識を学び試験を合格して与えられる周産期専門医であることを基盤として、当院を受診してくださる皆様に産科として専門性の高い診療をご提供できるのが当院の強みだと思っております。
出生前検査を行う上で大切なのは、多くの角度から産科診療を行えることだと思っております。NIPT認証施設には、日本産科婦人科遺伝診療学会認定医などの要件を満たす必要があります。それに加え、副院長・高橋雅也医師は産婦人科診療に関して全般的な知識を得て試験を合格して認定される産婦人科専門医はもちろん、産科の専門性の高い知識や胎児・新生児に関する知識を学び試験を合格して与えられる周産期専門医であることを基盤として、当院を受診してくださる皆様に産科として専門性の高い診療をご提供できるのが当院の強みだと思っております。
7. 他院で妊婦健診中や里帰り分娩の方も検査可能
当院のNIPTは、現在他の医療機関で妊婦健診を受けている方でも、里帰り分娩の方でもどなたでも受けていただけます。かかりつけの医療機関からの紹介状は不要ですので、母子手帳などの分娩予定日の分かる資料のご持参をお願いいたします。なお、妊婦健診で異常の指摘を受けて紹介状をお持ちの場合は、ご持参いただくと診療がスムーズです。
検査は完全予約制で行っており、待ち時間が少なく、プライバシーにも配慮した環境で受けていただけます。妊婦健診を当院で受けていない方でも、安心してご利用いただけるようスタッフ一同丁寧にサポートいたします。
NIPT
(新型出生前検査)とは
 NIPT(エヌアイピーティー)は 「Non-Invasive Prenatal Testing(非侵襲的出生前検査、新型出生前検査とも言います)」 の略で、妊婦さんの血液中に含まれる赤ちゃん由来のDNA断片を調べることで、赤ちゃんの染色体疾患の可能性を調べる検査です。
NIPT(エヌアイピーティー)は 「Non-Invasive Prenatal Testing(非侵襲的出生前検査、新型出生前検査とも言います)」 の略で、妊婦さんの血液中に含まれる赤ちゃん由来のDNA断片を調べることで、赤ちゃんの染色体疾患の可能性を調べる検査です。
お母さんの血液のみで検査を行えるため、赤ちゃんへの侵襲はなく、「母体・胎児にやさしい検査」として安心して受けていただけるのが特徴です。
NIPTは従来の出生前検査と比べて精度が高く、ダウン症候群(21トリソミー)をはじめ、18トリソミーや13トリソミーといった主要な染色体疾患の可能性を高精度にスクリーニングすることができます。
確かにNIPTは精度の高い検査ですが、確定診断ではありません。結果が「陽性(高リスク)」の場合には、羊水検査などの確定検査で最終的な診断を行う必要があります。
当院では、検査前に丁寧なカウンセリングを行い、皆様がNIPTの検査内容や意義についてしっかりと理解したうえで判断できるようサポートしています。また、基幹施設である順天堂大学医学部附属順天堂医院と連携しており、万全のサポート体制を整えておりますので、ご安心ください。
認証施設における
NIPTの対象疾患
認証施設でのNIPTは下記の染色体疾患を判定することができます。
(染色体の数は2本の対になっていますが、トリソミーとは染色体が3本になっていることをいいます)
- 21トリソミー(ダウン症候群)
- 18トリソミー(エドワーズ症候群)
- 13トリソミー(パトウ症候群)
※当院では、日本医学会の指針に準拠して、全染色体検査や微小欠失などの検査は行なっておりません。その理由に関しては、「Q. NIPTで調べる染色体疾患を限定しているのはなぜですか?」をご覧ください。
出産時の母体年齢別の染色体疾患の出生率は?
妊婦さんの年齢が上昇すると、トリソミーをもつ赤ちゃんの出生頻度が高くなることが知られています。
| 出産時年齢 | 21トリソミー | 18トリソミー | 13トリソミー | 
|---|---|---|---|
| 20 | 1/1441 | 1/10000 | 1/14300 | 
| 25 | 1/1383 | 1/8300 | 1/12500 | 
| 30 | 1/959 | 1/7200 | 1/11100 | 
| 35 | 1/338 | 1/3600 | 1/5300 | 
| 40 | 1/84 | 1/740 | 1/1400 | 
| 45 | 1/30 | 
表. 出産時の母体年齢別の染色体疾患の出生率
認証施設のNIPTで
わからないこと
NIPTは、赤ちゃんの上記3つの対象疾患以外についての評価はできず、先天性疾患のすべてがわかるわけではありません。また、性別や性染色体異常についてもわかりません。
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図. 先天性疾患の頻度と染色体疾患
(Thompson & Thompson Genetics in Medicine 8th Edition Saunders 2016; Wellesley D, et al. Eur J Hum Genet 2012: 20: 521)
参考:出生前検査認証制度等運営委員会資料 NIPT(非侵襲性出生前遺伝学的検査)
また、NIPTはお母さんの血液のみの検査のため、赤ちゃんの現在の状態や形態を評価することはできないため、
- 胎児心拍があるかどうか
- 赤ちゃんの形態異常がないか
などは確認できず、これらは超音波検査でしか評価することができません。
そのため、米国でもNIPTの有無に関わらずスクリーニングエコー(精密超音波)がすべての妊婦に推奨されているように、当院ではご希望に応じて超音波検査を組み合わせることをおすすめしております。お受けいただくことで、より安心してNIPTをお受け頂くことができます。
対象となる方
以前は、日本でNIPTを行うための臨床研究として35歳以上の妊婦さんなど、お受けいただく方の条件が限定されていましたが、現在の検査において年齢制限はなくなりました。
そのため、NIPTを希望されるすべての妊婦さんが受けることができます。
ヘパリン注射をしていますが、NIPTを受けることはできますか?
ヘパリンはNIPTに影響を与える可能性があるため、検査当日は一時的に中止していただく必要があります。具体的には、最後のヘパリン注射から採血まで12時間以上あけることが必要です。かかりつけの医師に「NIPT当日のヘパリン注射が遅れても問題ないか」を事前に必ずご確認ください。
以下のような流れでご準備ください。
当日の流れ(例:午前中にNIPT予約の場合)
※ご予約は午前中の早い時間にお取りください。
- 前日夜:
 → 通常通りヘパリン注射を行ってください。
- 当日朝:
 → ヘパリン注射はせずにご来院ください。
- ご来院時:
 → 採血を行います。
 → 採血後すぐに注射できるよう、ヘパリンの注射薬をご持参ください。
- 服薬について:
 → バイアスピリンを併用されている方は通常通り服用していただいて構いません。
Vanishing twin(バニッシングツイン、双胎一児死亡)と診断されましたが、検査はできますか?
NIPTを受けていただくことは可能です。ただし、この場合は「偽陽性(赤ちゃんの染色体は正常なのにNIPTで陽性と出ること)」の結果が出る可能性があります。
そのため、診断から4週間以上経ってから検査をする必要があり、検査時期との兼ね合いもあるため、個別にお問い合わせをいただければと思います。
双胎妊娠(双子)でも検査はできますか?
当院では、双胎妊娠(双子)の場合にもNIPTをお受けいただくことが可能です。
ただし、双胎妊娠の場合、お母さんの血液中に2人分の赤ちゃん由来のDNA断片が混ざってしまい、正確な判定が難しくなります。
例えば、NIPTの結果が陰性の場合には、2人とも染色体疾患の可能性が低いと考えられます。しかし陽性と出た場合には、どちらの赤ちゃんに由来する異常なのか、あるいは両方の赤ちゃんに関連しているのかを区別することができません。そのため、陽性結果が出た場合には確定診断として羊水検査が必要となり、双胎妊娠の種類(一卵性か二卵性か)によっては、2人の赤ちゃんに対してそれぞれ羊水検査を行う必要が生じることもあります。
当院でNIPTを受けられる
週数について
検査可能な時期:妊娠9週0日~15週6日まで
➔妊娠12週〜13週ですと初期精密超音波を同日に行うことができるため、おすすめです。
NIPTを受ける時期に関して
妊娠9〜10週になると、お母さんの血液中に含まれる赤ちゃん由来のDNAが増えて、検査の精度が安定してきます。そのため、NIPTは妊娠9週0日から受けていただくことが可能です。
一方で、妊娠9週未満では赤ちゃん由来のDNA量がまだ少なく、結果が「判定保留」や「偽陰性」となる可能性が高くなってしまいます。
加えて、妊娠16週以降にNIPTを受けた場合に「陽性(高リスク)」となると、その後に行う確定診断(羊水検査)の時期が遅くなり、ご夫婦で妊娠継続について十分に話し合う時間が確保できないことがあります。
- 妊娠週数が進むと、流産のリスクが下がり、赤ちゃんの心拍が安定してくること
- 妊娠週数が進むと、赤ちゃん由来のDNA量が十分となり、検査の精度が安定すること
- 妊娠週数が遅いと、結果が陽性だった場合に、16週以降に行える羊水検査やその後のご相談の時間をしっかり取れなくなること
これらを踏まえると、NIPTを行う理想的な時期は妊娠9〜13週頃だといえます。
さらに、この時期に「初期精密超音波」をあわせて行うことで、NIPTだけでは分からない赤ちゃんの形態異常(胎児奇形)についても確認できます。
当院では、NIPTと同日に初期精密超音波を行えるため、より安心していただけます。
初期精密超音波は妊娠12〜13週が最適な時期のため、NIPTを同日にご希望される場合は妊娠12〜13週でのご予約をお願いいたします。
妊娠9〜10週でNIPTをご希望の場合は、初期精密超音波は別日(妊娠12〜13週頃)にご案内いたします。妊娠9〜10週頃は赤ちゃんがまだ小さく精度の高い評価が困難なためです。ご了承ください。
検査から結果までの流れ
※当院のNIPTは完全予約制です。 事前にWEBにてご予約をお願いいたします。ここでは基本的な流れをご紹介します。
※院内滞在時間の目安:1時間〜1時間30分(検査内容により異なります)
1NIPTのWEB予約を取得
当院のWEB予約より、『産科:出生前診断』をご選択いただき、
・『NIPTのみ』 1)
・『NIPT+初期精密超音波』
・『NIPT+検査前簡易スクリーニング超音波』 2) からお選び頂きご予約ください。
※双胎妊娠(双子)の方へ
1) 双胎妊娠(双子)で『NIPTのみ』をご希望される方も、こちらでご予約をお願いします。
2) 双胎妊娠(双子)で『NIPT+検査前簡易スクリーニング超音波』をご希望される方も、こちらでご予約をお願いします。
★ 双胎妊娠(双子)で初期精密超音波をご希望される場合は、『NIPT+初期精密超音波 ⚠️双胎妊娠の方』をお選び頂きご予約ください。
分娩予定日が決まりましたら早めにご予約頂けると、希望日のご予約が取りやすいです。
2事前準備と当日の持ち物
分娩予定日が分かるもの
(母子手帳など)
※紹介状は必須ではありません。
スマートフォン及び
クレジットカード
※当院のお会計はネット決済(クロンスマートパス)のみとなっております。ご利用にあたり、患者様に手数料等は一切かかりませんのでご安心ください。よろしければ、事前登録いただけますと受付が大変スムーズです。
WEB問診
ご予約時に表示されるWEB問診の記入をお願いいたします。
NIPT説明書
事前にご一読頂くと検査当日のご説明がスムーズです。
出生前検査の説明動画「出生前検査についてお考えのご夫婦へ」のご視聴(20分程度)
検査にあたり、NIPTをはじめとする出生前検査についての説明動画の視聴が必須となっております。
以下の『出生前検査の説明動画のご視聴はこちら』をクリック頂きご視聴ください。
※ログインID、パスワードはWEB問診内に記載させて頂いておりますので、必要時はそちらをご入力ください。ホームページ上に記載することができず大変ご迷惑、お手数をおかけいたしますが、ご理解頂けますと幸いです。
(検査当日に、まだ出生前検査の説明動画をご視聴いただいていない方は、院内で動画をご覧いただいた後に検査を行います。その場合は、ご予約時間の20〜30分前にご来院ください。ただし、午前診察の最初のご予約(9時〜)や、午後診察の最初のご予約(14時半〜)の場合、早めにご来院いただいても診察時間外となってしまいますので、必ず事前に動画をご視聴ください。なお、来院後に動画をご視聴され、終了時刻がご予約時間を過ぎてしまった場合には、予約時間にお越しいただいた方を優先して診察いたします。そのため、長時間お待ちいただく可能性がございますのでご了承ください。)
※検査に影響が出るおそれがありますので、検査前日の夕食は油の多いお食事をお控えください。
3ご来院と受付
 ご予約の日時にご来院ください。
ご予約の日時にご来院ください。
分娩予定日の分かる母子手帳などを受付にご提出ください。
WEB問診の登録がない場合や、出生前検査の説明動画のご視聴がまだの方はご登録・ご視聴が必須となり、診察・検査までにお時間がかかってしまうため、事前にお願いできますと嬉しいです。
4医師による遺伝カウンセリング
 パートナーの方の同席ももちろん可能ですので、一緒に診察室にお入りください。狭い院内のため、お付き添いは1名まででお願いいたします。
パートナーの方の同席ももちろん可能ですので、一緒に診察室にお入りください。狭い院内のため、お付き添いは1名まででお願いいたします。
副院長の高橋雅也(日本産科婦人科遺伝診療学会認定医)が診察室でNIPTに関するご説明と、遺伝カウンセリングを丁寧に行います。
NIPT同意書の内容をご説明し、内容にご納得いただけましたら、同意書にご署名をいただきます。
5ご希望の場合は以下の超音波検査を実施
超音波検査の結果は、その場でご説明いたします。
※初期精密超音波をご希望の方で妊娠9〜10週の場合は、赤ちゃんがまだ小さく精度の高い評価が困難なため、初期精密超音波は別日(妊娠12〜13週頃)にご案内いたします。
NIPT検査のみをご希望の場合は、次の血液検査へ進みます。
6NIPTの採血 ※妊娠9週以降に検査が可能です
ご家族の方は待合室でお待ちください。
7お会計
自費診療となります。
クレジットカードを事前登録頂いたクロンスマートパスで決済をいたします。
(当院では現金は取り扱っておらずご不便をおかけいたしますが、ご理解の程宜しくお願い申し上げます)
8血液検査日から約2週間後にご予約・ご来院
結果が出るまでに約1週間かかります。
NIPTの結果のレポートをお見せしながら、丁寧に結果説明をいたします。
医師が直接対面で説明をさせて頂くため、電話や郵送での結果説明はおこなっておりません。
当院のWEB予約より、
 『産科:出生前診断』→『【当院でNIPTを行った方専用】 結果説明』の予約枠でのご予約をお願い致します。
※妊娠9〜10週でNIPTの採血を行い、初期精密超音波をご希望の方は、結果説明の日など別日(妊娠12〜13週頃)に初期精密超音波をおこないます。
当院のWEB予約より、
 『産科:出生前診断』→『【当院でNIPTを行った方専用】 初期精密超音波』の予約枠でのご予約をお願い致します。
※双胎妊娠(双子)の方は、
『産科:出生前診断』→『【当院でNIPTを行った方専用】 初期精密超音波 ⚠️双胎妊娠の方』をお選び頂きご予約ください。
検査費用
NIPT(新型出生前検査)
| 項目 | 費用(診察料込・税抜) | 
|---|---|
| NIPT(新型出生前検査) | 120,000円 | 
消費税を含めたお支払額
- 初診再診問わず【132,000円】
- NIPTのみをご希望の場合、双胎妊娠(双子)の方も同じ費用となります。
- 結果の際、説明料3,300円(税込)がかかります。
*オプション検査をつけられます
初期精密超音波
ご希望の方ができる限りNIPTと初期精密超音波の両方の検査をお受け頂けるよう、同日にNIPTをお受け頂く場合は、
ご費用のうち13,200円を当院がサポートさせて頂きます。
| 項目 | 費用(診察料込・税抜) | 
|---|---|
| NIPT+初期精密超音波 | 150,000円 | 
 ※初期精密超音波の費用は46,200円(税込)です。
 ※NIPTの費用は132,000円(税込)のため、サポート前の合計費用は178,200円(税込)となります。
消費税を含めたお支払額
- 
NIPT+初期精密超音波【178,200円】 ※13,200円サポートさせて頂き ➡ 【165,000円】 
- 双胎妊娠(双子)の場合は2人分の超音波検査を行うため、【198,000円】となります。
- 結果の際、説明料3,300円(税込)がかかります。
検査前簡易スクリーニング超音波(NIPTとの組み合わせのみ可能です)
| 項目 | 費用(診察料込・税抜) | 
|---|---|
| 検査前簡易スクリーニング超音波 | 5,000円 | 
| NIPT+検査前簡易スクリーニング超音波 | 125,000円 | 
消費税を含めたお支払額
- NIPT+検査前簡易スクリーニング超音波【137,500円】
- 双胎妊娠(双子)の場合は2人分の超音波検査を行うため、【143,000円】となります。
- 結果の際、説明料3,300円(税込)がかかります。
NIPTの結果について
NIPTの結果は、大きく分けて 「陰性」「陽性」「判定保留」 のいずれかで示されます。
【陰性】の場合
赤ちゃんに対象となる染色体疾患がある可能性は、非常に低いと考えられます。
特に21トリソミー(ダウン症候群)・18トリソミー・13トリソミーについては、年齢にかかわらず陰性適中率は99%以上(陰性の場合に実際に対象の染色体疾患がない確率)です。
しかし、陰性だった場合も、それだけで全ての先天性疾患が否定できるわけではありません。
引き続き通常通りの妊婦健診を続け、妊娠20週・30週に行う胎児スクリーニング検査を受けることが大切です。
非常にまれに「偽陰性(対象となる染色体疾患があるのに結果が陰性)」が起こることがあり、その頻度は0.1%未満とされています。
【陽性】の場合
赤ちゃんに染色体異常がある可能性が高いことを示しています。
この場合、基幹施設である順天堂大学医学部附属順天堂医院へご紹介させて頂き、確定診断のためには羊水検査が必要となります。
NIPTは「偽陽性(対象となる染色体疾患がないのに結果が陽性)」が少ない検査ですが、確率はお母さんの年齢や染色体疾患の種類によって異なります。
年齢が高いほど、陽性適中率(陽性であった場合に実際に染色体疾患が存在する確率)は高くなりますが、100%ではありません。逆に年齢が若い方では、検査で陽性が出ても実際には染色体疾患がないケースもあります。
【判定保留】の場合
「陰性」「陽性」のどちらとも判断できない結果が出ることがあり、頻度は全体の0.3〜0.4%程度とされています。
判定保留が起こる主な理由には以下があります。
- 妊婦さんの体格の影響(体重が重い場合)
- 子宮筋腫などの腫瘍性疾患
- 自己免疫性疾患
- ヘパリンなどの使用
- Vanishing twin(バニッシングツイン、双胎一児死亡)
など
まれに偶発的に、お母さんご自身の染色体疾患や腫瘍性疾患(悪性腫瘍を含む)などが発見されることもあります。
判定保留となった場合には、再度十分な遺伝カウンセリングを行ったうえで
- もう一度NIPTを受ける
- NIPTをやめて羊水検査を行う
- NIPTを行わない
などの選択肢をご相談いただきます。
判定保留の際にもう一度NIPTを受けても、結果が再び判定保留となり、最終的に結果が得られない場合があります。
このように、NIPTはとても精度の高い検査ですが、万能ではありません
 NIPTでは、どなたにも【陽性】という結果が返ってくる可能性があります。その場合、確定診断として羊水検査を受ける必要があります。
NIPTでは、どなたにも【陽性】という結果が返ってくる可能性があります。その場合、確定診断として羊水検査を受ける必要があります。
NIPTを受ける前から「もし陽性の結果が出たらどうするか」ということについて、あらかじめご夫婦で話し合っておかれることがとても大切です。
また、羊水検査で診断が確定した場合、その後の選択については簡単に答えが出せるものではありません。だからこそ、この検査をきっかけに、ご夫婦で「赤ちゃんを迎えること」についてじっくりと考える時間を持っていただければと思います。
結果の受け止め方やその後の対応についても、当院でしっかりサポートさせていただきますのでどうぞご安心ください。
 
 
     
                 
                 
                 
                 
    
